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バリ島東部の子供達からの報告
 
2007年5月30日
 

バリ島は観光地として世界中で有名ですが、山の多い北東部の丘陵地帯は旅行会社の訪問地リストには決して載っていません。

そこにはビロードのような棚田も、滝も、美しい寺院も、川を見渡すことの出来る牧歌的な風景もありません。険しく、登るには不向きな火山砂の丘があるだけなのです。長い乾期の間は乾ききった砂漠のようであり、雨期には薄い芝生に覆われ、ネピアグラスの群生があちこちに現れます。集中豪雨のあとには、いつもは乾いているの河床を火山岩がすさまじい勢いで流れていきます。農夫たちは急いで貴重な雨水を大きな桶に貯めに行きます。このお話は、バリ島東部の不利な環境下にある地域の、子供たちの奇跡の物語です。子供たちは初めて教育を受け、さらにこの教育がコミュニティ全体にまで大きな影響を与えています。アリラが積極的に支援している地域社会プロジェクトの一つ、バリ東部貧困撲滅プロジェクトの子供たちの話を紹介します。

第1章要約:私の名前はコマン・マディアです。遠く離れたバリ島東部にある小さな村に住んでいます。村にある高い丘は、大きなアグン山につながっていて、私たちは皆、その山を敬っています。あそこには神がいるのだと。7才になるまで村には学校がなかったので、毎日山の斜面にあるキャッサバやトウモロコシの畑で父親の手伝いをしていました。その2つしか栽培できるものがないのです。乾期には水を汲むために泉まで暑い太陽の下を3、4時間歩かなければいけません。汲んできた水の殆どは牛たちに飲ませます。牛が私たちの主な収入源だからです。そのため、水浴び、料理、そして飲むことがなんとか出来るほどの水しか残りません。忘れてしまいそうでしたが、もうひと別の季節もあるんですよ。昔は乾期に毎年多くの人が亡くなっていました。赤痢や熱、その他よく分からない理由で亡くなるのです。私の2人の兄、プトゥとカデックもそうでした。「甲状腺腫」と呼ばれる大きなしこりがのどにできている母親たちも何人かいましたし、生まれつき耳が聞こえなかったり知能が遅れていたりする弟や妹もいました。でも、全く問題だとは思っていませんでした。学校に行くという望みなど全く持っていなかったからです。誰もがそうでした。ただ夢を見ることしか出来ませんでした。

ところが、8才の時にいきなり状況が変わったのです。本当に突然のことでした。ある日、若いバリの男の人が見知らぬ人を連れてきて、私たちに紹介しました。今まで私たちの村では、あんなにおかしなほど高い鼻をした人など見たことがありませんでした。その人は自分の名前はデイビットだと言い、私たちのよりよい将来のために基金を設立したいと言っていました。両親たちが聞かれたのは、「一番深刻な問題について私たちに何かできることがあるとすれば、何が一番重要なことだと思いますか」というものでした。誰の答えも同じでした。「私たちがよりよい暮らしをするためには、子供たちの将来のための教育が必要です」。毎日の食事、コップ一杯の牛乳、健康に過ごすための授業を含む「教育」を受ける交換条件として、親は子供たちを毎日お風呂に入れることを約束させられました。そうしなければ、私たちは学校から家に帰されました。最も奇妙だったものは最後に親から聞いた約束でした。それは「子供たちが学校に行くのを支え、励ましなさい。そして、子供たちから学びなさい」というものでした。この約束によって私たちの村にどのような変化が起こるのか、私には全く見当もつきませんでした。

第2章要約:あいさつの後、先生は私たちの耳、髪、爪を検査しました。「まず最初に清潔であることと衛生について学ばなければいけません」と言いました。「健康でいるためには清潔でなければいけないのです」。なんと私たち頭のほとんどにシラミがいたのです! さらにサンダルを履かされました。検査が終わると、お米、卵、魚と野菜のとてもおいしい昼食が与えられました。お昼休みにはオレンジのビタミン剤とコップ一杯の牛乳が配られました。先生はこれで私たちは強くなるんだと言いました。これらは脚の痛みを和らげ、学校までの長い道のりを歩いて来られるように私たちを強くするものでした。体の中に虫がいるとも言われ、それらを除去するための錠剤も与えられました。でも、先生はこう言ったのです。豚や犬を家の中で寝かせている限り、虫は戻ってくる。なんて恐ろしい!

その日私たちは初めて文字を習い、読み書きの練習を始めました。数ヶ月後には、私はその生活にも慣れ、かつてないほど元気であると感じていました。毎日新しいことを学び、母親に話して聞かせました。母は飲む前に水を沸かさなければならない理由をとても興味深そうに聞き、学校の給食についても知りたがりました。もうすぐ野菜栽培の授業が行われると聞いた時には、教科書を家に持って帰って父と母に見せました。もし家でも野菜などを食べることができたら、学校にだって毎日行けるぐらい丈夫になれるだろうと思ったからです!

話の続きは次のアリラライブで!
アリラは先日私たちの庭師、スギタ氏を派遣しました。スギタ氏は『植物栽培の才能』と共にアリラのオーガニックガーデンで採れた種を持って行きました。アリラはバリ東部貧困撲滅プロジェクトと協力して活動し、地域に密着したオーガニック野菜やハーブの農業プログラムを開発しています。カランガセムにある、貧困にあえぎ、読み書きができないコミュニティの最終的な社会的・経済的発展を目指した活動です。写真は丘の上で開催される栄養・庭園プログラムに参加するために子供が苗木を手に持っているところです。

デイビット・ブースによって設立されたエクトリン財団のバリ島部貧困撲滅プロジェクトについての詳細はwww.eastbalipovertyproject.orgをご覧ください。

David J Booth MBE, Founder & Chairman EBPP
住所:PO Box 3850 Denpasar, Bali
電話:(62) 0361 410071
メール:info@eastbalipovertyproject.org